水漏れエラーで故障した食洗機を頑張って修理した方法
はじめに
食洗機は共働きや小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、必須アイテムになっており、洗濯機と同様、食洗機は朝・晩と稼働率が高い家電ですね。
今回のブログは食洗機がないと家庭が回らない我が家で発生した、水漏れエラーで故障した食洗機を頑張って修理した格闘の軌跡です。
長文の物語になってますが、食洗機の修理にチャレンジしてみよう、と思っていらっしゃる方は、時間がある時にご笑覧下さい。
食洗機水漏れ発生!
我が家には贅沢にもビルトインの食洗機があるのですが、2016年3月水漏れエラーで故障しました。使用しているのはPanasonicのNP-P45F1S1という製品です。
まだ10年経ってませんが、故障が起きてもおかしくないのかも知れません。
取説を見ると「水道の元栓を閉め、販売店に連絡」と書かれてありました。
更に一番のユーザである「かみさん」から「修理できるか早く業者に見てもらって」とダメ押しされました。
実は食洗機が故障する前、たまたまディスポーザの交換をPanasonicのサービス窓口に依頼してました。
ディスポーザを自分で修理しなかった理由は、生ゴミを粉砕する箱:ホッパーの外装が腐食し穴が開く寸前で、部品交換するしか無かったからです。
実はKD-132というPanasonic製のディスポーザはシンク接続部のゴムのフランジ劣化で汚水が少しづつ洩れ、金属製のホッパーを腐食させる評判の悪い製品でした。
本当は本体丸ごと別メーカの製品に交換したかったのですが、本体代金と技術料で、軽く十数万かかります。
モータや基板は異常がないので、ホッパーと生ゴミを粉砕するブレードの交換となりましたが、それでも約3万円を請求されました。(涙)
ちなみに、Panasonicはディスポーザ事業から撤退しているので、もう粗悪品が市場に供給されることはないと思います。
話を元に戻しますが、食洗機もPanasonic製だったので、ついでに見てくれないかとサービスマンに相談したところ、担当部署が違うので分からないと言われました。
別途見てもらうのにいくらかかるか聞くと、簡単な修理でも出張費・技術料・部品代で数万円はかかるのでは、とのことでした。
修理不可だと本体交換で更に十数万はかかるようです。
ディスポーザの交換で約3万も取られるので、ケチな管理人は食洗機の修理依頼は断念し、食洗機に頼らない生活に変えることにしました。
分かりやすく言い換えると、食後の後片付けは、すべて管理人が担当することになりました。(笑)
食洗機の修理はメーカに頼むと高額なので、時間が出来たら自分で分解し、補修できるか調べようと決めました。
そして5カ月が過ぎ、2016年8月お盆休みに食洗機の修理にチャレンジすることにしました。
食洗機の修理へのチャレンジ(挫折)
ます、収納キャビネットを外して食洗機の下を見ると、水漏れの跡がクッキリ残ってました。
修理したいのですが、食洗機をどうやったら外せるか分かりません。
ネットで据付工事説明書をダウンロードして調べると「前ズレ防止金具」を外すと本体を引き出せることが分かりました。
しかし「前ズレ防止金具」を固定しているネジがいくら回しても外れません。
食洗器を引き出して停止する時の衝撃がネジにかかるので、だぶんネジ山が潰れバカになっているのです。
普段はこんなことくらいでは諦めないのですが、面倒くさくなり修理することは断念し、蒸し暑いのでビールを飲んでしまいました。(笑)
かみさんには「修理しようと頑張ったんだけど、部品が外れないので、ちょっと時間がかかりそう」と言って誤魔化しました。
そう言ってから1年経ったのですが、台所で排水溝の悪臭が発生し始めました。
悪臭発生!
ディスポーザに異常はないので、フロ場の配管の汚水の臭いが夏暑くて台所まで上がってきたのでは、と想像したのですが、ある日、仕事から帰ると、悪臭の原因が分かった、とかみさんから報告がありました。
食洗機の中を見たらカビだらけになっていて、これが悪臭の元になっていたそうです。故障した食洗機を動かして中を清掃したから、と言われました。
食洗機を見ると、また水漏れエラーで止まってましたが、中は綺麗になっており、悪臭は軽減してました。
今まで溜まっていたものがいっきに爆発したのか、
「家の食洗機は一体いつになった修理してくれるの!」
「ママは朝たくさんやることがあり忙しいの!」
「会社に行く前に後片付けは食洗機でやりたいの!」
とマジ切れされました。(汗)
更にタイミング悪く、最近知り合いの家で食洗機が故障したのですが、その家はすぐ修理されたそうです。
かみさんの立場に立ってみると「修理ヤルヤル詐欺」にあっている訳ですから、弁解の余地はごさいません。
お盆休みになってから修理するような悠長なことは言ってられません。
結婚記念日忘れ事件でApple Watchをプレゼントしたような事態に発展したら一大事なので、すぐ修理することにしました。
しかし、知り合いの家の食洗機は修理にいくらかかった聞いてみたら、修理ではなく新品に交換したので15万かかった、とのことでした。(驚)
お金に余裕があるなら新品交換でも止む無しですが、我が家にはそんな余裕はありません。やはり自分の目で故障の原因を確認し、可能だったら補修で済ませたいと思いました。
食洗機の修理(リベンジ)
「前ズレ防止金具」を固定していたビスは、マイナスドライバーをビス頭下に突っ込み、てこの原理で手前に押し上げながらドライバーで回転すると何とか外せました。
次に本体を手前に引き出そうとしたのですが、何か引っかかって外に出せないことに気づきました。
食洗機の背面には「アース線」「電源コード」「給水ホース」「排水ホース」が出ていて外す必要があるのですが、本体を完全に外に出してから取り外そうと思ってました。
しかし、給水ホースの長さは1mと短い為、まず元栓から給水ホースを外さないと引き出せないことが分かりました。
食洗機の横の引き出しをすべて外して中を見たのですが、「給水ホース」「排水ホース」の接続先が見当たりませんでした。
止水栓の下に絶対あるはずと、奥の化粧板を外すとは「排水ホース」と「給水ホース」が出現しました。
この状態で給水ホースを外すと、お湯が洪水のように流れ出てシンクの下が池になってしまいます。止水栓をしっかり回してお湯を止めます。
「排水ホース」と「給水ホース」を外して、やっと本体を外に出すことが出来ました。
次に「アース線」と「電源コード」を外します。
突然の水漏れ
台所は狭いのでリビングで作業しようと横に持ち上げたら、食洗機から多量の水が流れ落ちてきました。(?)
食洗機の庫内には水はほとんど残ってなく、排水ホースからも水は出て来ません。
外から見てもよくわからないので背面の金属カバーを外して見ました。
ペンライトで照らして中を見ると、食洗機の板金フレームの底に水が溜まっていることが分かりました。リビングでの修理は危険なので、食洗機は急遽風呂場に移動しました。
風呂場で食洗機の桶を引き出し中をよく見るとサビサビになっており、水漏れした水がたくさん溜まってました。
ここからが問題です。どこから水が漏れて来たのでしょうか。
運転しながら観察すれば分かるはずですが風呂場では無理です。
総バラシする気力も残ってません。だんだん面倒くさくなって来て「買い替えかな」と思い始めました。ぼーっと考えていてもしょうがないので、一旦元に戻すことにしました。
とりあえず背面部の写真を残しておこうと各部品の写真を撮っていたら、手前のホースから水滴が落ちているのを見つけました。
このホースが絶対あやしいと外して調べると複数の亀裂が2カ所見つかりました。
予想以上に大きい亀裂でした。道理で水漏れするはずです。
水漏れセンサーの電極は底面から5mmの高さなので、水漏れが検知される時の水量の容積を計算すると1.1Lでした。
水漏れセンサーは水溜まり検知センサーだった
水漏れの検知は意外とシンプルでした。洩れた水は食洗機の底に溜まっていき、水位が一定量の高さになると、2つの電極が通電状態になり、水洩れと判断されます。
1.1Lも水が溜まらないと検知できないので、水溜まり検知と言ってもよいでしょう。
Panasonicの食洗機は洩れた水がリアルに底に溜まって水溜まりができないと水漏れは検知できない構造だと分かりました。水漏れを修理せず長期間放置するとカビが発生するのは当たり前ですね。
水漏れホースの交換
亀裂が発生したホースを交換すれば食洗機は治るはずです。さっそくホームセンターにホースを買いに行きました。
ホースが接続されていた管の外形はΦ18なので、この直径より小さい内径のホースを園芸コーナで探します。
食洗機に供給している温水は40℃~43℃ですが、食器乾燥用のヒータの熱で70℃まで周囲の温度は上がっている可能性があります。
園芸用ホースは35℃~50℃のものが多く、内径はΦ15とΦ18の2種類でした。Φ18だと圧入できないので抜ける恐れがあります。Φ15は腰が強く広がらなく圧入できません。
良いのが無いな、と迷っていたら棚の奥にシリコンチューブがあるのを見つけました。
シリコンチューブは耐熱温度が150℃で柔軟性もあり厚みも2.5㎜としっかりしてます。お値段は園芸用ホースの3倍以上しますが、即お買い上げとなりました。
ホース抜け止め用のホースクリップも買いました。
家に戻ってさっそくシリコンチューブに交換しました。
交換前と交換後でホースを引き回している位置が違いますが、これは理由があります。
ホースに亀裂が発生した原因は、材料の劣化もありますが、柔軟性があまりないホースを屈曲させたことで応力が集中し、ポンプの内圧と振動と熱で早く破損したのです。
シリコンチューブを元々あった経路に取り付けようとすると、柔軟性が高いので折れてしまい、取り付けることが出来ませんでした。
言い換えると硬いホースだから折れることなく取り付けることが出来るのですが、応力がかかっているので、早く割れてしまったのです。
ざっくり言うと、非常につまらない設計ミスです。10年持てば良いだろう、と思っているのであれば、何時まで経っても一流の設計者にはなれませんね。
水漏れの修理で重労働となったので、思わず上から目線で書いてしまいましたが、新製品では改良されていることを信じてます。もし期待を裏切ったら、今度は他社の食洗機に入れ替えます。
まとめ
水漏れエラーが発生したら、すぐ修理することをお勧めします。
エラーが消えるのは、食洗機をスライドさせた衝撃で、溜まった水が下に流れている為で、治った訳ではありません。
むしろ悪化させており、最悪漏水が酷くなると、修理でとんでもない金額の出費となる恐れがあります。
お金に余裕がない方は、自己責任で修理してみては如何でしょうか。意外と構造が簡単なので、メカに弱い人でも修理可能だと思います。
私は、新品交換15万が1500円の出費で済みました。(ラッキー!)
最後に、どんな食洗機もいつかは壊れますが、PanasonicのNP-P45シリーズは鬼門なのでご注意下さい。
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もし、類似機種で同じ症状がでたら、このブログも含め、いろいろ調査してみて下さい。
もし自分でも出来そうかな、と感じたら、自己責任で修理にチャレンジしてみて下さい。
健闘をお祈りしてます。
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— heavy-peat (@AfterWork_Lab) July 8, 2022
食洗機の修理に格闘した記事です。
めったにないと思いますが、食洗機が故障して困った方は参考に見て下さい。#Blogger #食洗機 #水漏れ #修理
それでは今回の記事はこれでおしまい。